赤ちゃんのかさぶた

赤ちゃんのカサブタ例1
赤ちゃんの頭、おでこ、その他の箇所に黄色いかさぶたのようなものができることがあります。

この赤ちゃんのかさぶたは乳痂(にゅうか)と呼ばれ、 生後3~6ヶ月頃までの赤ちゃんが発症しやすい脂漏性皮膚炎です。

症状は黄色がかったかさぶたで、 頭以外では、汗をかきやすいおでこ、耳、眉毛の周りなどに症状が現れやすく、 脂漏性皮膚炎であることから、炎症を起こしている場合もあります。

ここでは、赤ちゃんの乳痂によるカサブタの取り方について、紹介しています。 乳痂あるいは脂漏性皮膚炎の原因、合併症、カサブタ以外の治療方法などについては、 赤ちゃんのフケ原因と治療をご参照下さい。


ご両親が治療する前に

赤ちゃんのカサブタは非常に一般的な症状で、 時間の経過により自然治癒します。 軽度の場合には自然治癒を待つのが最も良い方法です。

ただし、以下の様な場合には医師の診察を必要とします。

医師の診察を必要とする時
  • 赤ちゃん本人に明らかにかゆみがありそう
  • 赤み、または、出血を伴う
  • 他の疾患と判断できない
  • かさぶたの量が異常に多い
  • 1歳になっても治らない

かゆみはない

「かさぶたでつらそう」、「かゆそう」とご両親は心配されるかもしれませんが、 この乳痂は赤ちゃん本人にはかゆみはありません。(合併症を患っている場合を除く)。

手足をばたつかせたり、泣いている様子から、 「かさぶたが原因かも」と思われるかもしれませんが、 このかさぶたが原因で痛みやかゆみが起こることはありません。

赤ちゃんのかさぶたは自然治癒する

赤ちゃんのかさぶたはほとんどが一時的です。
通常、生後3ヶ月頃から症状が現れ始め、6ヶ月から12ヶ月になる頃には改善されます。
理由は母体のホルモンの影響が弱まり、皮脂量が減少するためです。
海外で最長6年というケースが発見されているものの、 通常は1歳になるまで、遅くとも2歳になるまでには治まります。

かさぶたの取り方

赤ちゃんのカサブタ例1
カサブタは無理に剥がそうとすると出血したり、髪の毛がごっそりと抜けるため、注意が必要です。

一度で全てのかさぶたを取ろうとはせず、1~2週間かけてじっくり剥がすようにします。

かさぶたの取り方
  • ワセリンでふやかす
  • 油でふやかす
  • 重曹で取る
  • 石鹸でこする
  • 軟膏を塗る

ワセリン、油でふやかす

最も古くから利用される手法です。
ワセリンをつけて数時間から一晩ふやけさせた後、洗い流します。
ワセリンの主成分は油のため、治療後患部が少し脂っぽくなることがあります。

また、ワセリンの代わりに油で代用する場合、 ベビーオイルやオリーブオイルをたっぷり浸したコットンでかさぶたをふやかし剥がします。

重曹で取る

海外では一般的な方法です。
水50mlに重曹を小さじ1~2杯程度の重曹ペーストを作ります。

この重曹ペーストを患部にぬり、数分~数十分程度放置した後、シャンプーで洗い流します。
症状が軽度な場合、一度の処方でほぼ全てのカサブタを取ることができます。

重曹は脂漏性皮膚炎の治療にも効果があるため、 かさぶたを取るだけでなく、脂漏性皮膚炎対策としての効能もあります。 詳しくは、フケ対策重曹などをご参照下さい。

また重曹は天然の無機物質である「炭酸水素ナトリウム」の為、肌にも安全ですが、 実施前にかさぶた1箇所でパッチテストが必要です。

石鹸でこする

赤ちゃん用の石鹸で少し強めに洗います。
洗う前に油やワセリンでかさぶたをふやかすとよりより効果的です。

軟膏を塗る

軟膏の成分は殆どがワセリンの為、「ワセリンでふやかす」ことと同じですが、 軟膏には少量の医療成分が入っています。
ステロイド系の軟膏は避け、かさぶたの脂肪酸の分解に役立つビタミンB6が入ったものが効果的です。


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