脂性フケの原因

脂性フケの原因
脂性フケの原因は、「皮脂の増加」、「マラセチア菌」、「事故免疫力の低下」の3つの相互依存によるものです。

言い換えると、このうちのどれか1つでも抑制できれば、 脂性フケになることはありません。

ここでは、脂性フケの原因と治療の方向性について、 紹介しています。


脂性フケの原因

脂性フケは以下3つの要因によるものです。
脂性フケの原因
  • 皮脂の増加(皮脂成分の変化)
  • マラセチア菌の増殖
  • 自己免疫力の低下

皮脂の増加(皮脂成分の変化)

脂性フケの原因である「マラセチア菌」は、頭皮の皮脂を食餌としています。
そのため、頭皮の皮脂量が増えることは 脂性フケの原因である「マラセチア菌」の増殖を促します。

また、 皮脂には「トリグリセリド(中性脂肪)」、「遊離脂肪酸」、「ワックス」など、 様々な成分が含まれますが、 マラセチア菌が栄養素とする成分は「トリグリセリド(中性脂肪)」であり、 皮脂の中でもこの「トリグリセリド(中性脂肪)」を減らすことが脂性フケ治療に適しています。

皮脂量を増やす要因については、 皮脂量増加の原因をご参照下さい。
また、脂性フケの原因となる皮脂成分については、 脂漏性皮膚炎の原因をご参照下さい。

マラセチア菌の増殖

マラセチア菌が脂性フケの原因となる理由は、未だ完全には解明されていません。

しかし、世界の様々な研究成果から、いくつかの仮説が生まれています。 これら研究によると、以下の2説が脂性フケの原因であると考えられています。

マラセチアが脂性フケの原因となる理由
  1. マラセチアが頭皮の脂質(トリグリセリド)を分解し、炎症や頭皮の剥離を引き起こすオレイン酸やアラキドン酸を生成する
  2. マラセチアが皮脂の分解時に利用する酵素(リパーゼ)のいくつかが皮膚に炎症を起こす

マラセチア菌については、 マラセチア菌がフケの原因をご参照下さい。

自己免疫力の低下

脂性フケの脱落は皮膚の炎症や剥離を引き起こす「オレイン酸」や「アラキドン酸」、「マラセチア菌のリパーゼ」の影響です。
しかし、健常者はこれらの影響を受けず、 免疫力が低下している場合のみ、これら分泌物による影響を受けフケが出てしまいます。

この元となる研究は、 HIV陽性患者や免疫不全患者での突出した脂漏性皮膚炎の発症率です。
その結果、「自身の免疫力が低下していることで脂性フケが発症する」とする理論が、 脂性フケの3つの要因の一つと考えられています。


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