フケの症状

フケの症状はフケの原因(乾性フケ、脂性フケ)以外に、 体質、生活習慣などが影響します。

そのため、 フケの症状だけでは原因(乾性フケ、脂性フケ)の特定には完全にいたらないものの、 症状以外に性別、他の身体部位での発症、生活習慣などから、 フケの原因を知ることができます。

また、 フケの症状によっては、 病院に行ったり、他の病気を疑った方が良い場合もあります。

ここではフケの症状と症状ごとの考えられる原因について、紹介しています。


フケの症状だけではフケの原因を特定できない

「ジメジメ(しっとり)」や「かさぶた(固まった)」フケ、大きいフケは脂性フケである場合がほとんどですが、 「さらさら(パラパラ)」フケや小さいフケの場合、乾性、脂性の両方の症状として現れるため、注意が必要です。

脂性フケの原因は皮脂量の増加とそれに伴うマラセチア菌の増加であると考えられていたものの、 皮脂量が健常者と同じで、皮脂の特定の成分の増加が脂性フケの原因である場合も確認されています。
詳しくはマラセチア菌がフケの原因をご参照下さい。

そのため、 脂性フケの場合、「ジメジメ(しっとり)」以外に、 「かさぶた(固まった)」、「さらさら(ぱらぱら)」の場合もあります。

フケの症状 サラサラ フケの症状 ジメジメ

「質感」や「大きさ」にシャンプーの影響

フケの質感や大きさは皮脂量に影響を与えるアンドロゲン以外に、 洗髪頻度、洗髪の仕方、シャンプー、食生活などが影響します。

特に「さらさら(パラパラ)」フケは、脂性フケ、乾性フケに関わらず、 洗浄力が高過ぎるシャンプーの利用、 シャンプーによるアレルギー、一次刺激性接触性皮膚炎、 頭皮のこすり過ぎ(シャンプー時も含む)による不全角化、 洗髪頻度が多すぎるなども原因となります。

また食事は水分による発汗量以外に、 食事内容は皮脂量や皮脂成分を変更し、 フケの質感に影響を与えます。

フケの原因特定は、頭皮以外の状態(かゆみ、痛み、臭いなど)も合わせて判断

フケは原因を「乾燥」あるいは「脂症」に依存するため、 頭皮以外の他の肌・部位に症状が出ることが多くなっています。

乾性フケの場合、 乾燥肌の症状が冬場に出やすく、 他の症状として顔のかさつき、入浴による肌の違和感、かゆみ、肌の亀裂などを特徴とします。
その他、乾性フケの原因については、乾性フケの原因をご参照下さい。

脂性フケの場合、 炎症を伴う場合は脂漏性皮膚炎と呼ばれるものの、 炎症を伴わず頭皮のフケしかでない場合も多々あります。

そのため、 以下のような部位にフケ、かゆみ、炎症、汗、大量の耳垢などが出ている場合、 脂性フケの可能性があります。

また、脂性フケ、脂漏性皮膚炎の特徴の1つが「左右対称」です。
これは耳垢を例にとると、片側の耳だけが脂漏性皮膚炎になる症状は少なく、 現れる場合は両方の耳から大量の耳垢が出ます。

脂漏性皮膚炎と耳垢については、 耳垢が多い原因をご参照下さい。

脂漏性皮膚炎の発生部位
■頭・顔
  • 生え際
  • 眉毛
  • まつげ
  • 鼻の周り
  • ほほ
■その他
  • 耳の中
  • 耳の裏
  • 首筋
  • 背中上部
  • 生殖器周辺

フケの症状(基本)

質感

「さらさら(パラパラ)」のフケ、「ジメジメ(しっとり)」のフケ、 「かさぶた(固まった)」フケがあります。

おおよそ「さらさら(パラパラ)」のフケは乾性フケ、脂性フケの可能性、 「ジメジメ(しっとり)」、「かさぶた(固まった)」フケは脂性フケです。

外観(大きさ、色)

1mm以下の小さいフケから5mm以上の大きなフケまで様々です。

このフケの大きさを決める要因は、頭皮の角質細胞のひっつき度合いで決まります。

言い換えると、 頭皮が乾燥している、乾性フケの場合は比較的小さなフケが出やすく、 頭皮が脂症の場合、脂性フケの場合は比較的大きなフケが出やすくなっています。

ただし、シャンプーの仕方、洗浄成分による脱脂力は、 フケの外観を覆すほと大きな影響を与えます。

フケの色は白色、黄色、赤色、黒色など様々ですが、 白色、黄色以外はフケ以外の病気、または、他の病気との併発を疑う必要があります。
フケかどうかの見分け方は本当にフケ?をご参照下さい。

かゆみ、痛み

2011年フランスで15歳以上の1,703人を対象に行われた調査によると、 フケの症状として51%が「かゆみ」を、 31%が「刺すような痛み」を伴い、この2症状が最も多く、 症状として「炎症」を伴うケースはわずか4%しかいませんでした。

そのため、脂漏性皮膚炎でないにも関わらず炎症を伴う場合は、 他の病気の可能性が疑われます。

また、炎症を伴わないことは脂漏性皮膚炎を否定することではありません。
脂性フケについては脂性フケの原因をご参照下さい。

臭い

フケの臭いは基本無臭ですが、稀に臭うこともあります。
脂性フケの方がより臭いやすく、乾燥性のフケはほとんど臭うことはありません。

フケ以外に頭皮の臭いが発生する原因は、 シャンプーそのものの臭いの他、 臭いがひどい場合は頭皮のワキガ(頭皮にはアポクリン汗腺が存在し、頭皮ワキガという病気があります。)など、 フケ以外の病気が疑われます。

頭の臭いがきになる方は頭の臭いをご参照下さい。


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